その場しのぎと是正処置の違い
プライバシーマークとか、ISOの認証取得をしている会社で働いている人にとって良く聞く「是正処置」
この是正処置をきちんと理解していない人が周りに多いの*1で、一度まとめておこうと思います。
そもそも是正処置とは
是正処置を簡単に言うと「再発防止策」です。
つまり、
一度起きてしまったミスや事故を、二度と起こさない為に取る処置です。
是正処置で最も重要なことは、本当の原因が何なのかを究明し、その原因を排除すること。それが結果として同じミスを繰り返さなくなるという考えですね。
その場しのぎと是正処置の違い
前述の通り、是正処置は同じミスを繰り返さないためにとる処置ですが、よく「その場しのぎ」の対応を是正処置として報告する人がいます。
例えば「プログラムのミスがあったから是正処置として3日以内に修正します」
これでは根本は解決しておらず、確かにプログラムは直るかもしれませんが、また同じミスを繰り返す可能性が高いですよね。
本来であれば、「何が原因でミスがあったか、次はどうすれば同じミスを繰り返さないのか。」ということを深堀し、そこでベストだと思われる解決策をとることが是正処置となります。
具体的に是正処置とはどういうことか
具体的に最近見聞きしたことを含め、例を挙げます。
例 高負荷が起きてシステムがダウンした
システムを復帰させ、ログを取り、何が原因で高負荷になったのかを調べて報告します。
これでは、原因を調べただけで満足して、今後の予防措置につながっていませんよね。
そもそも是正処置なので、原因は突き止めていることが前提ですので、本来是正処置とするならば以下のようになるでしょう
今回、サーバーへの同時接続数が想定していた数の約2倍となったため、システムがダウンしました。今後5年間の伸びを想定に入れて、負荷分散を行い、サーバー1台あたりの負荷を5分の1に落とせるように再構築を行います。この再構築のスケジュールについては別途年間計画書に落としこんでおります。*2
上記のような対応になれば、問題が何だったのか、今後どのような処置をとることで同じことを起こさないのかがはっきりとわかります。
僕自身も仕事をしている上で、やっぱりその場しのぎになることが多いので、今後は是正処置となるように取り組んで良ければと思います。